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今野 力; 権 セロム*; Fischer, G.*
ANS RPSD 2018; 20th Topical Meeting of the Radiation Protection and Shielding Division of ANS (CD-ROM), 4 Pages, 2018/08
1998年にIAEAはFENDL-2.0のMATXSファイルのためにTRANSX2.15に対する2つのパッチを独自に公開した。最初のパッチは全てのMATXSファイルの処理に必要であるが、TRANSX2.15に公式に含まれていないため、あまり知られていない。このパッチの効果を簡単な計算で調べた結果、オリジナルのTRANSXで作成した自己遮蔽補正をした多群ライブラリを用いたSn計算で、炭素より重い核種で生じていた中性子束の過大評価(炭素近くの核種で顕著)をこのパッチが解消することがわかった。このパッチは不可欠なので、TRANSX2.15に公式に含まれるべきである。
古田 琢哉
ANS RPSD 2018; 20th Topical Meeting of the Radiation Protection and Shielding Division of ANS (CD-ROM), 5 Pages, 2018/08
PHITSの最新バージョンには四面体メッシュ体系を取り扱う機能が導入されている。この体系は四面体を構成ユニットとし、三角形の面を繋ぎ合わせることで複雑体系を構築するポリゴン体系の一種である。四面体メッシュ体系はTetGen等のメッシュ生成ソフトウェアで、ポリゴン体系データを変換することで作成できる。これに加えて、線量分布等の計算結果を三次元可視化ソフトウェアのParaViewで読み込むため、必要な形式に出力する機能をPHITSに導入した。また、上述のTetGenは体系データをParaView形式に変換する機能も有している。以上の機能を組み合わせて使用することで、ポリゴンデータからTetGenで四面体メッシュに変換し、PHITSによる輸送計算を行い、結果をParaViewで体系と共に表示して三次元解析を行うという一連の動作が可能になった。
山本 風海; 山川 恵美*; 高柳 智弘; 三木 信晴*; 神谷 潤一郎; Saha, P. K.; 吉本 政弘; 柳橋 亨*; 堀野 光喜*; 仲野谷 孝充; et al.
ANS RPSD 2018; 20th Topical Meeting of the Radiation Protection and Shielding Division of ANS (CD-ROM), 9 Pages, 2018/08
J-PARC 3GeVシンクロトロンは1MWのビーム出力を中性子ターゲットおよび主リングシンクロトロンに供給するためにビーム調整を進めている。現在は最大500kWの出力で運転を行っているが、現状最も放射化し線量が高い箇所はリニアックからのビーム軌道をシンクロトロンに合流させる入射部である。この放射化はビーム入射に使用する荷電変換フォイルとビームの相互作用によるものであるが、フォイルを使う限り必ず発生するため、周辺作業者への被ばくを低減するための遮蔽体を設置できる新しい入射システムの検討を行った。フォイル周辺は入射用電磁石からの漏れ磁場で金属内に渦電流が流れ、発熱することがこれまでの経験から判っているため、その対策として金属の遮蔽体を層状に分け、その間に絶縁体を挟む構造を考案した。遮蔽計算の結果から、9mmのステンレスの間に1mmの絶縁体を挟んでも遮蔽性能は5%程度しか低下しないことがわかった。